転職分水嶺

石井一久の異色の転職先

日本では、ヤクルトスワローズや西武ライオンズ、さらにメジャーリーグのドジャーズやメッツで投手として活躍した元プロ野球選手の石井一久さんですが、2014年春から吉本興業の契約社員としてはたらいています。プロ野球選手の引退後と言えば、コーチや監督、解説者、さらには元木大介さんや清原和博さんのようにタレントとしての活動が思い浮かぶと思います。石井一久さんほどの名選手ならばコーチの打診があるはずだと思いますし、その道へ進むことがプロ野球選手の理想であるとよく言われています。しかし、石井一久さんは自らの意志で吉本興業の契約社員になったのです。

そもそも野球に熱が無い?

石井一久さんはメジャーリーグでプレーするほどの名選手ですが、野球に対して熱意のない発言や行動がいくつかあります。例えば、発言では 「野球は仕事でやっているだけ」 「サッカーの方が面白い」 といったものがあります。また、石井一久さんは1997年にプロ野球選手でも限られた人しか成しえていないノーヒットノーランを達成したのですが、8回になんと降板しようしたそうです。ノーヒットノーランはどんな素晴らしい投手でも狙ってできることでは無いようなことで名誉ある記録であるのにも関わらず、降板しようとしたのです。結果的には野村監督が説得して登板させてノーヒットノーランを達成したのですが、当時キャッチャーを務めていた元ヤクルトの古田敦也さんは「普通のピッチャーなら無理してでも『行きます!』というものなのに、考えられない」と言っていました。

やりたかったマネジメントを

石井一久さんが吉本興業の契約社員になった理由は「会社の仕組みを知りたいし、言葉遣いもしっかりしたい」ということと、「前から興味があったから」とのことです。また、「自分がメジャーに行く際にいろいろあったことをもとに、メジャーへ行くプロ野球選手がアメリカへ行きやすい環境作りをしたい」という目標もあるそうです。上記のように野球自体には本当に興味がないのかもしれません。しかし、「プロ野球のために何か」という気持ちはあるのではないかと私は思います。コーチや監督としてプロ野球に自分の経験や技術を伝えるというのが正攻法であると思いますが、吉本興業の契約社員としてプロ野球選手としての経験を生かしてプロ野球に貢献しようとする石井一久さんは、野球はそうでもなくても、「プロ野球」は好きなのではないでしょうか